野呂邦暢という作家をご存じであろうか、この「草のつるぎ」で芥川賞を受賞した作家であるが、残念ながら42歳の若さで夭折した。
私はこの「草のつるぎ」を持っているが、彼の文章はちょうど昨今の芥川賞作家の美文黎明な文章とは正反対な、朴訥で虚飾の排されたそれでいて力強い生命力を持った文章である。
自衛隊での体験と彼が幼き時に原爆で受けた体験が彼の文章の根っこにある。
糸井さんが、今回の震災はそれに匹敵すると言っていたが、原爆同様身近な人の死と生きている自分の葛藤は原爆同様、大きな影響力を持つものだ。
その彼の新しい詩集がこの4月にみすず書房より発刊される。
「白桃」・・・・・すでにオーダーを入れた。一冊。
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